あおいろのひとりごと

BackstreetboysとBrian Littrell

歌い続けるということ

flumpoolのボーカル、山村隆太さんが機能性発声障害で活動を休止するということを今日知って、ちょっと考えさせられてしまった。

やっぱり本来なら活動休止するべき問題だったんだよなあ…って。海外のアーティストも、発声障害になった人はほとんど活動休止してて、心身ともにしっかり休んで、じっくり治して、復帰してるっていうケースばかりで。

山村さんは以前ポリープ摘出の手術をしていたみたいだけど、声帯に異常はないのに精神的な原因で声が上手く出せなくなる、という機能性発声障害と診断されたそう。

Brianも機能性発声障害と診断されていて、過度のストレスやプレッシャーが要因の一つともされている。インタビューでは過緊張性発声障害と書かれることもあり、そちらも声帯に異常はないのに何らかの原因で声帯周辺の筋肉がこわばり声が枯れてしまうというもの。(Brianの場合はフェイクパートやシャウトも多いから単純に負担がかかってたっていうのももちろんあると思う) 

また、ジストニアという神経系の病気も現在治療中とのこと。

 

(参考 / この件についてのAJとBrianの言葉 → http://backstreetboysfanpage.hatenablog.com/entry/2018/03/29/183111 )

この病気のポイントは"声帯に異常はない"というところと、"自分を追い込めば追い込むほど声が出なくなる"というところだと思う。

お客さんの前で歌ってて、思うように声が出なくて、「しっかり歌わなきゃ」と思うほど追い詰められて症状が悪化するという悪循環に陥る。
諸説はあるけど責任感が強くて真面目な人ほどかかりやすい病気らしい。でも気持ちを落ち着けて、心にゆとりができ始めたらまた普通に声を出せるようになる。そして上手く出せるようになれば「歌えるんだ」と分かってリラックスして歌えるようになる。(たぶん今のBrianはもうこの段階)

つまり心のケアをして、しっかり休めばまた元通り歌えるようになるということ。

だからほとんどの歌手は活動を一旦休止して、人前に出る生活から離れて療養に専念する。
多くの海外ファンが言っているように、Brianにもそういう、"本当に芸能活動を一切しない休暇"っていうのが少なくとも1年くらいは必要だったんだと思う。
Kevinも活動を休止して治療に専念した方がいいんじゃないかってドキュメンタリーで提案してたけど、話し合いをしたのはちょうど20周年を迎える時期で、責任感が強いBrianは「今年は大事な年。この流れを止めたくない。自分のせいで質が落ちるのは事実だから謝る。でも自分なりに頑張るしかないんだ」って言って休む道を選ばなかった。

なんか本当に…かっこいいよね…

でも、過ぎたこととはいえあまりにもストイックすぎて心配になる。

結果的に今年やっと症状がかなり回復して、信じられないくらい綺麗な歌声で復活してるけど、診断された2011年からの約5年間は休むことなくノンストップでテレビやライブやイベントで歌い続けて、自分で自分を追い込んでた。ピークのときは正直見ててかなり辛かったし、笑顔で元気そうに振舞ってるのに、顔色は酷すぎるときもあって、もう顔が疲れ切ってたから休ませてあげたかった。声が出ないなんて本人が一番しんどいだろうに口パクも使わずあえて生で歌い続けたプロ根性は並々ならぬものだと思う。

 

『今は独りがいい。本来の僕を取り戻せるような気がするんだ。歌えるのが当然だと期待されているのに、もう歌えない気がする』

 

2015年に公開された、2012年のBrianの独白。

こんなことを思ってたんだ、って衝撃だった。2015年までの4年間、この本音をずっと隠しながら私たちに笑顔を見せてくれていたんだなと思うと何とも言えない。


もちろん症状との向き合い方は人それぞれだから克服の仕方に正解なんてない。ただ、しっかりとした休みをとるのが安全策な中で歌い続けて、闘い続けて、歌声を取り戻したっていうのがBrianらしいなって思う。

 

どんな状況でもステージに立ち続ける精神力とか、何があっても自分よりグループを優先する方針を貫くところとか、大げさな話この人がいる限りBSBは大丈夫だなって、そう思わせてくれる。

 

前にグループ自体が活動休止してたときもBrianがメンバー1人1人に電話をかけたのがきっかけで復活できたってKevinとNickが言ってたし…

あとBSBが1stアルバムを出したとき、Brianにはソロのオファーが来てたらしいけど、そんなおいしい話を蹴ってグループを優先させたっていうのもなかなか衝撃だった。

 『僕は何があってもBackstreet Boyであり続ける』

 って、昔言ってた言葉をずっと守り続けてる。

これからもこの人は、この人たちは、全力で突き進んでいくんだろうなあ。
その覚悟を私もしっかり受け取って、全力でついていくよ…!